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モカシダモなどエチオピア産コーヒー豆の特徴-コーヒー発祥の地

みなさんコーヒー発祥の地がどこかご存知でしょうか。それはブラジルでなければ、インドネシアでもありません。コーヒーはアフリカのエチオピアが発祥の地とされています。

何事にも“物の始まり”というものがあり、物事が始まった場所は歴史が最も古いので、その要素のコアな部分を持っているのではないかと今ふと思いました。今回はコーヒーの発祥の地であり、「モカ・シダモ」などで有名なエチオピアのコーヒーについて書いていこうと思います。

目次

1). そもそもエチオピアはどんな国なのか
2). エチオピアコーヒーの伝説
3). モカ・シダモを始めとしたエチオピア産コーヒーの栽培方法
4). 手摘みで丁寧に収穫されるエチオピア産コーヒー
5). エチオピア産コーヒーの味
6). モカ・シダモだけではないエチオピア産コーヒー豆の種類

そもそもエチオピアはどんな国なのか

コーヒー発祥の地であるエチオピアですが、場所的にはアフリカの東側に位置しています。人口は9,000万人くらいで、日本よりもちょっと少ないくらいの人口です。しかし意外にも面積は日本の3倍くらいあって110万㎢くらいあります。

エチオピアの国土のほとんどは高地であり、その影響もあり平均気温が13度とアフリカの中では比較的に涼しい気候になっています。実際に首都のアディス・アベバは標高2,400mくらいのところにあり、世界的にも標高の高い首都と言われています。

Emmanuel Brunoさん(@emmanuel_bruno_1983)が投稿した写真


ちなみにこのアディス・アベバですが、アフリカ連合(AU)というアフリカの国々がまとまったグループの本部が置かれています。それは、植民地時代にほとんどのアフリカの国がヨーロッパの植民地となった中で、エチオピアは唯一植民地支配から逃れて独立を維持し続けたためと言われています。

その影響からか、未だにエチオピアの文化は他のアフリカの国とは少し変わっており、独自の文化を形成していきました。経済的にはかなり貧しく、内戦やクーデターなどの影響でアフリカの中でも貧困などの問題が深刻です。

コーヒーの生産はそんなエチオピアの経済を支える重要な産業の1つであり、国を支えています。実際にエチオピア国民の5人に1人はコーヒー業界に携わっているとも言われていおり、今やエチオピアとコーヒーは切っても切れない関係となっています。

参照記事
コーヒー豆の産地と栽培条件の特徴について【保存版】

エチオピアコーヒーの伝説

コーヒー発祥の地であるエチオピアですが、コーヒーの“発見”にはよくありがちな伝説があります(笑)

昔々、9世紀頃のことですが、エチオピアにカルディ(コーヒー屋さんの名前にもなっていますね!)というヤギ飼いの少年がいました。少年は自分の飼っているヤギたちがあまり元気でないことを心配しており、どうしたものかと悩んでいました。

そんな時に、1匹のヤギがコーヒーチェリーの赤い実を食べたところ、みるみるうちに元気になることに気がつきました。これはすごいとそのコーヒーチェリーを村に持って帰って、修道院の人たちに相談してみました。

RAW MATERIALさん(@rawmaterial.coffee)が投稿した写真


修道院の人たちもマジかよとそのコーヒーチェリーを茹でて飲んでみると、確かに疲れや眠気がなくなって気分が良くなることに気がつきました。それがきっかけとなり、コーヒーチェリーは元気になる“魔法の実”として飲まれ始めるようになったと言われています。

すごい作り話っぽい感じがプンプンにしますが、所詮伝説なんてそんなものなのかもしれません(笑)

ちなみに余談ですが、「コーヒー」という単語の名前の由来も、エチオピアにある「カッファ地方」が語源であると言われています。カッファが少しずつ変形していき、今のコーヒーになったというわけです。

参照記事
コートジボワール産コーヒー豆の特徴について

モカ・シダモを始めとしたエチオピア産コーヒーの栽培方法

エチオピアはとても標高の高い国であり、それがコーヒーの栽培を可能としています。実際に国土の大半がアビシニア高原と言われる山岳地帯です。なのでコーヒーも標高2,000m付近で栽培されることが多いです。

標高が高いことで、昼は暑くて夜は寒くなり、その激しい温度差が身の引き締まった美味しいエチオピア産のコーヒー豆につながります。また、標高が高いために害虫による被害が相対的に少ないことも良い影響を与えます。

コーヒー豆の木を荒らす害虫があまりいないので、農薬を使う必要がなくオーガニックに近い形でコーヒー豆を栽培することが可能になっています。

przędza coffee/barさん(@przedza.kawiarnia)が投稿した写真


気温に関してもコーヒー豆を栽培する上でベストな温度となっています。もともとエチオピアは赤道付近に位置しているので、平地では平均気温が高くなってしまいます。しかし、標高が高くなるにつれて気温を下げることができます。

実際にコーヒー豆の木が栽培されている標高2,000m付近では平均気温が15度~25度とコーヒーにとって最適な温度となっています。コーヒー豆の生産地ではよくある話ですが、エチオピアでは標高の高さが平均気温を下げてコーヒーの栽培を可能にしているのです。

降水量に関しても、高地では年間降水量が1,200mmほどあり、コーヒー豆の木をはじめとした植物を育成しやすい環境が整っています。このようにコーヒーを育てるのに最適な環境がエチオピアには備わっており、それが「モカ・シダモ」を始めとした、美味しいエチオピア産コーヒー豆の源泉となっています。

手摘みで丁寧に収穫されるエチオピア産コーヒー

エチオピアは国土のほとんどが山岳地帯であり、小規模のコーヒー農家によって手摘みでコーヒー豆が収穫されています。そのためにエチオピア国民の5人に1人はコーヒー関連の業界で働いていると言われています。

エチオピアのコーヒー業界の面白いところは、エチオピアで作られたコーヒー豆の半分くらいは他の国へと輸出されずにエチオピア国内で消費されることです。コーヒー生産国では、コーヒー豆の輸出は外貨を獲得するための重要な手段なので、基本的には生産されたコーヒー豆のほとんどが輸出されます。

参照記事
カスカラコーヒーやカスカララテという豆殻かすを活用した飲み物

自分の国で生産されたアラビカ種の高級コーヒー豆は外貨を獲得するために輸出して、ベトナムなどで生産されたロブスタ種の安くて低品質なコーヒー豆を輸入して、それを自分の国で消費するコーヒー生産国が多いのが事実です。

しかし、エチオピアはコーヒーの発祥の地とだけあって、伝統として美味しくコーヒーを飲む文化が根付いており、経済的な理由を差し置いてエチオピア内でエチオピア産の高級コーヒー豆が消費されています。

それでもエチオピアで生産されたコーヒー豆のうち50%くらいは他の国へと輸出され、エチオピアの経済を大きく支えています。日本においても「モカ・シダモ」を始めとしたエチオピア産のコーヒーは強い人気を持っています。

Beatrice Bonoさん(@beatriceb.photos)が投稿した写真


エチオピア産コーヒー豆の加工方法については、ナチュラル製法とウォッシュド製法の2つがあります。主流はナチュラル製法です。ナチュラル製法はコーヒー豆の実をそのまま天日乾燥させます。乾燥させた後に果肉を剥がして生豆の状態にします。ナチュラル製法がエチオピア産コーヒーのフルーティーっぽさをもたらしているとも言われています。

次にウォッシュド製法ですが、これは収穫したコーヒー豆を水に浸した後に果肉を除去してから洗浄する方法です。この方法はエチオピア以外の地域でもよく使用される加工方法になります。コーヒー豆に混入物が少なくなるという良さがあります。

モカ・シダモを始めとしたエチオピア産コーヒーの味

モカ・シダモを始めとしたエチオピア産コーヒー豆の味をひとことで言うと、フルーティーな香りと酸味の強さが特徴的です。苦味はほとんど感じられず、コクもそこまで強くはないです。

風味はエレガントさが感じられ、後味がさっぱりしていて飲みやすいコーヒーになっています。フードペアリングとしては、軽い食べ物にうまくマッチングします。ですので、クッキーなどといった軽いお菓子や、パンケーキのような軽いスイーツと一緒に飲むと美味しいです。

参照記事
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モカ・シダモだけではないエチオピア産コーヒー豆の種類

エチオピアの生産地域に応じて決まるコーヒーの種類

エチオピア産コーヒー豆はどのエリアで生産されたかに応じてコーヒー豆の種類が決まります。具体的にはモカ・シダモ、モカ・ハラー、カッファ、イルガチェフなどが有名です。

おそらく最も有名なのが「モカ・シダモ」です。モカ・シダモはエチオピアの南部で生産されており、別名で「コーヒーの女王」とも呼ばれています。このモカという名前ですが、これは隣国のイエメンにあるモカ港から出荷されていたためにこの名前がつきました。

エチオピアの中東部で生産されているは「モカ・ハラー」です。かつてはモカ・コーヒーよりも高級なコーヒー豆として扱われていた頃もありました。「カッファ」はコーヒーという言葉の語源にもなるくらい歴史的なコーヒー豆の生産地です。

「イルガチェフ」は世界的にも優良なコーヒー豆の1つとして取り扱われています。シダモ地区でも特に良いコーヒー豆の栽培エリアになっています。

Books and Beans™さん(@booksandbeans)が投稿した写真

エチオピア産コーヒー豆の等級付け

エチオピア産のコーヒー豆の等級のつけ方は少し特殊で、欠点豆の混入具合に応じて決定します。他の国ではコーヒー豆粒の大きさや栽培されるコーヒー豆の標高の高さなどで等級付けされることが多いです。

先ほどエチオピア産コーヒー豆の加工方法のところでも触れましたが、エチオピアではナチュラル製法という方法でコーヒー豆を加工するのが主流です。そのためにどうしても欠点豆が混入してしまう可能性が高くなってしまいます。

以上の理由から、欠点豆の混入数に応じてグレード1〜9まで分けられています。グレード1が最も混入率が低い高品質なコーヒー豆で数字が上がるにつれて品質が落ちていきます。エチオピア産コーヒー豆は生産地のエリアとグレードを合わせて、「モカ・シダモ G-1」などと表記されることが多いです。

参照記事
サントスなどブラジル産コーヒー豆の特徴!生産量は世界一

 
 

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