世界のコーヒー愛好家が集まるノルウェーの名店。なんと奇跡の2店舗目は日本の奥渋に「Fuglen Tokyo」

入り組んだ小道を探索すれば、独自の世界観をもつ個性的なカフェが並び、東京のコーヒーのトレンドに新しいアイデアを提供し、注目される地域が「奥渋(オクシブ)」というエリアです。その奥渋でも、世界中のコーヒー愛好家たちが羨望の眼差しを向けるノルウェーの名店が、今回紹介するFuglen Tokyo(フグレン・トウキョウ)です。

Shop Data
店名 Fuglen Tokyo
住所 東京都渋谷区富ヶ谷1丁目16−11
営業時間 Mon-Tue 08:00~22:00, Wed 08:00~24:00, Thu 08:00~25:00, Fri 08:00~26:00, Sat 09:00~26:00, Sun 09:00-24:00
定休日 不定休
その他 コーヒーの価格帯:360円~720円(1杯)

 

世界屈指のコーヒー店、ノルウェーを含めても世界で2店舗目のお店が東京に

Fuglenはノルウェーの首都オスロに1963年に生まれたカフェです。ノルウェーのコーヒーと聞いても中々最初はピンときませんよね。実はノルウェーは、コーヒーの1人あたりの個人消費量がフィンランドに次いで2位の国。年間で約9.9キロ一人あたり消費してしまうという、コーヒー大好きの国です。日本も相当コーヒー好きだと思うのですが、なんとこの数字は日本の3倍にもなるとか。

恐るべきコーヒー好きの国ですね。それだけにコーヒーにうるさいノルウェーでも、異彩を放ち、世界的に名前を知られるお店がこのFuglen です。開業以来、頑なに2店舗目を出してこなかった名店が、約50年の沈黙を破り、2012年になんと東京で第2店舗目をオープンしました。

グッドデザイン賞を受賞した北欧のレトロスタイル

北欧を思わせる真っ白な壁の周りにはテーブルが設置され、様々な国からやってきたお客さんが思い思いの時間を過ごしています。米ニューヨークタイムズ紙によると、東京の店舗は、オーナーの友人のお祖父さんのお家を改装したものだとか。確かによく見ると、昔ながらの日本の民家の面影が残ります。

Fuglenは本店がGood Design賞も受賞したこともあるほど、インテリアにこだわりがあります。お店の中を覗いてみると、お店の中はシックな木製のバーカウンターや飾り棚に、落ち着いた色彩の器を配した、レトロな雰囲気。

レコードプレーヤーから、ノルウェー人のオーナーが大切に選んだ90年代のヒップホップや古めかしいジャズまで味のあるレコードが流れます。

時折シェイカーを振る音が聞こえるのは、エスプレッソ・ジェラートといったコーヒードリンクを作るためですが、夜はFuglenのオリジナルカクテルを提供するバーにもなります。オスロの本店でも、お昼はコーヒー、夜はカクテルのスタイルは変わりません。

世界でも5本の指に入る有名店のコーヒーを手軽に。

Today’s Coffeeとノルウェーの建国を祝って振舞われたパウンドケーキ
Coffee Data

コーヒーの名前:Today's Coffee

焙煎機:PROBAT・LG12

豆の種類:AA GATOMBOYA, Kenya(Fully Washed)

近い味のコーヒーを購入する
ボディ
甘味
苦味
酸味

Fuglenのコーヒーといえば、その果実味あふれるコーヒーが世界的に有名ですが、「Today’s Coffee」はなんと360円で飲めてしまいます。Fuglen Tokyoの3~5種類の豆から選ばれる「Today’s Coffee」はその日によって違いますが、オーダーすれば、既に抽出されたコーヒーが素早く提供されます。

ダークチョコレートのようなコクと、ローズヒップのような刺激的な香り、強い甘みが特徴です。こちらの豆はウォッシュドという、すっきりとクセの無い味になりやすい製法で作られていますが、ナチュラルという、複雑な果実味や独特の個性を出しやすい製法で出来た豆に近い、複雑な果実味がします。

「Fuglen Tokyo」ができた当初はノルウェーから焙煎した豆を空輸していたそうですが、現在は渋谷で自家焙煎をしているとのこと。そのため、オスロ本店と全く同じ豆とはいかないかもしれませんが、360円でFuglenのコーヒーが飲めてしまうのは、とてもお得な感じがします。

今日はノルウェーの建国日とのことで、ノルウェーのお祝いには欠かせないリング状の焼き菓子を重ねたクランセカーケや、中にはクルミやベリーがたっぷり入ったパウンドケーキが無料でふるまわれていました。どちらも、コーヒー好きの国のお菓子とあって、シンプルな味が、果実味いっぱいのコーヒーにぴったり合います。

「Tokyo」でなければ、2店舗目のオープンはありえなかった

ニューヨークタイムズ紙によると、ノルウェー本国にも出さなかった2号店を東京に作ったのは、単純にオーナーが東京のことを好きだったからだとか。

東京にお店を持てたら、そんな話をしている時、近くにいた友人が、東京にある自分の祖父の家のことを話し、いつの間にか、お店を開店してしまったそうです。

嘘みたいな話ですが、そんな東京に住んでいて、少しラッキーだと感じられるお店です。

吉田 祥平

フリーランスのライター・フォトグラファー。西ミシガン大学にてジャマイカブルーマウンテンのコーヒー農業を研究。東北復興を行うNGOのスタッフや内閣府のアメリカにおける使節団のコーディネートの他、東京・横浜の公的機関にて海外企業の支援を行うなど幅広い経験を持つ。