表参道のデザイナーが本気で作ったカフェ「CHOP COFFEE OMOTESANDO」

表参道の喧騒から外れた静かな町を覗けば、デザイナーが2階で新しい洋服のデザインをし、そのブランドを1階で展開するようなクリエイティブな息吹を感じることができます。都会の谷間で人知れず、表参道に並ぶデザイン達が作られているのを感じたいのなら、このお店はぴったりです。コーヒーが好きすぎるデザイナーが自分の事務所の2階に作ったこだわりのカフェ、「CHOP COFFEE OMOTESANDO」です。

Shop Data
店名 CHOP COFFEE OMOTESANDO(チョップ・コーヒー・オモテサンドウ)
住所 東京都渋谷区神宮前5-44-12
営業時間 Mon-Fri 09:30~18:30、Sat 11:00~18:00
定休日 日曜日
その他 コーヒーの価格帯:380円~480円(1杯)

デザイナー事務所の2階で煙を上げる焙煎機

「CHOP COFFEE OMOTESANDO」は、デザイナーであるオーナーが、自分のデザイナー事務所の2階を改装して、カフェにしたのが始まりです。

原宿で最先端のファッションやデザインが生まれる場所の雰囲気を味わえたら。そう思うことはあっても、一般の人には、デザイナー事務所を訪問するなんて、気軽にできることではありません。

そんなクリエイターが創作を行う原宿ならではの雰囲気を、このカフェではとても身近に感じることができます。アート関連の本が至る所に並び、コーヒーをオーダーする間も、デザイン事務所がある1階から、忙しそうに階段をかけ上がってくるデザイナーに出会うことができます。

1階のデザイン事務所に下りる階段。デザインの専門史料が並ぶ。

デザイン事務所の2階に作ったというと、いわゆる、オフィスに併設されるカフェを連想するかもしれませんが、ここはコーヒーのクオリティの追求度合いが違います。自社焙煎にこだわり、週に2、3回焙煎をカフェの中で行います。

オリジナルの豆をローストする焙煎機

コーヒー好きのデザイナー達にはたまらないデザイン事務所なのかもしれません。

デザイナー達が作り上げた、ディテールに心を動かされる空間デザイン

「CHOP」という言葉は、イギリス在学経験があるデザイナーのオーナーがお店のコンセプトとして選んだ言葉。英語で「切る」の意味がある「CHOP」という言葉ですが、イギリスでは、「ハンコ」という意味でも使われます。

CHOP COFFEE のホームページによれば、最高のコーヒーには、しっかりと豆を挽くことが必要。ただ、完璧なコーヒーミルは中々見つからないもの。いっそのこと、1粒ずつ肉切り包丁で丁寧にCHOP(切る)したらいいんじゃないか。と笑って話していた時に、ハンコ(英語でCHOP)をお店のイメージにすることを考えたとのこと。

そのCHOP COFFEEの名前の由来の通り、お店の中をよく観察すれば、いたるところに「CHOP」の文字が入ったハンコやロゴが隠されています。

壁にハンコで押されたCHOPのロゴ

例えばこの壁の支柱から飛び出た棒、一見インテリアの一部かと思いきや。

引き抜いてみれば、CHOP COFFEEのロゴが入った本物のハンコになっています。

お店の外も中も隠れたロゴがいっぱい。探せば探すほど、デザインの深みにハマっていくのは、デザイナー達が細かいところまでこだわりを詰め込んだカフェだからこそ。

心配になるほど豆をふんだんに使用するこだわりのコーヒー。

コーヒーを淹れる時、1杯に何グラムのコーヒー豆を使いますか? もちろん淹れるコーヒーのサイズによっても違うのですが、カリタの軽量スプーンで1杯分を計ると、標準的には10gと言われています。

「CHOP COFFEE」では、なんと1杯あたり24gも豆を使うとのこと。「CHOP COFFEE」は1杯のサイズがそもそも大きいため、単純比較は難しいのですが、それでもかなり贅沢に豆を使った淹れ方と言えます。

お湯で豆を蒸らすのにも、1滴1滴お湯を粉の上に垂らし、じっくりと手間を掛けてコーヒーが抽出されます。

高級豆を惜しげもなく使ったイルガチェフ

 

Coffee Data

コーヒーの名前:Drip Single

豆の種類:Yirgacheffe, Ethiopia(Fully Washed)

近い味のコーヒーを購入する
ボディ
甘味
苦味
酸味

高級豆であるイルガチェフを24gも使用して抽出されるコーヒーです。それで430円はかなりリーズナブルな値段です。

口に入れると、ブラッドオレンジの柑橘系の香りと、チョコレートの強いコクが舌の上に広がります。喉に落ちていく時、ライチのような華やかな香りが鼻から抜けていきます。これだけ豆をふんだんに使うコーヒーなので、飲んだ後も強いコクの余韻が長く残り、飲んだ後にしっかり満足感を与えてくれるコーヒーです。

お店を出て、デザイン事務所が立ち並ぶ小道に戻ろうとすると、丁度デザイナーさんとカフェの入り口ですれ違い、仕事に戻る前のコーヒーを淹れてもらっていました。クリエイター達が愛すコーヒーを飲んで、表参道の忙しい雰囲気から、ちょっと一休みしませんか。

吉田 祥平

フリーランスのライター・フォトグラファー。西ミシガン大学にてジャマイカブルーマウンテンのコーヒー農業を研究。東北復興を行うNGOのスタッフや内閣府のアメリカにおける使節団のコーディネートの他、東京・横浜の公的機関にて海外企業の支援を行うなど幅広い経験を持つ。