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カフェ・フローリアンとは?ヴェネツィアにある世界最古のカフェ

世界で最も古いカフェがどこかご存知でしょうか。スタバが創業したのが1971年であり、今から40年くらい前なので比較的に最近です。日本で初めてカフェができたのが1870年代ですので、今から150年くらい前なので結構昔ですね。

しかし、世界で最初にできたカフェはなんと1720年であり、今から300年くらい前の話になります。そのカフェは「カフェ・フローリアン」と呼ばれており、イタリアのヴェネツィアで今でも営業しています。

目次

1). カフェ・フローリアンとは何か
2). ラテを発明したのはカフェ・フローリアン
3). カフェ・フローリアンを訪れた有名人
4). 現在のカフェ・フローリアン

カフェ・フローリアンとは何か

カフェ・フローリアン(Cafe Florian)とは、イタリアのヴェネツィアのサン・マルコ広場にある世界で最も古いカフェです。創業したのは1720年12月29日にサン・マルコ広場の一角で創業しました。

創業当初は「アッラ・ヴェネツィア・トリオンファンテ」という店名でした。これは「勝ち誇るヴェネツィア」という意味であり、当時ヨーロッパ内で戦争が多発していた背景からこの名前になっています。

しかし、すぐに店名は現在の「カフェ・フローリアン」に変更されました。この店名は創業者であるフロリアーノ・フランチェスコーニから来ています。ちなみに同じサン・マルコ広場には「カフェ・クアードリ」というカフェがありこのカフェも1775年に創業した老舗です。

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カフェ・フローリアンが登場する以前にも人々がコーヒーを飲む文化はありました。しかし、それはカフェではなくて、焙煎してその場で抽出したコーヒーを出す簡易的な形式でした。

その中でカフェ・フローリアンは、コーヒーを通して人々が交流することができる場所を作りたいという思いのもとで誕生し、“サロン”として仕事目的も遊び目的も含めて、多くの著名人が訪れました。

実際にカフェ・フローリアンには、外国人旅行客、地元の大富豪、芸術家に至るまで幅広いお客さんが、政治や戦争のことなどについて語り合ったり、ポーカーをしてお金を賭けたりととても賑やかだったようです。

当時のヴェネツィアはヨーロッパにおける経済の中心地であり、世界中から外国人が集まる場所でもあったのですが、カフェ・フローリアンの場が文化交流の場として大いにヴェネツィアという街の発展に寄与したのです。

参照記事
アンティコ・カフェ・グレコというイタリアの伝説的カフェ





ラテを発明したのはカフェ・フローリアン

現在でもカフェで人気なエスプレッソドリンクといえばカフェ・ラテですが、実はラテを考案したのはカフェ・フローリアンなのです。

カフェ・フローリアンがお客さんを楽しませるために、ただのブラックコーヒーを提供するだけではつまらないということで、新しいドリンクを模索し、その中で牛乳で割ったカフェ・ラテが美味しいと気づき、カフェ・ラテが誕生しました。

ちなみに今更ですが、カフェ・ラテとはエスプレッソにミルクを合わせたものです。よく似たものにカフェ・オレというものもありますが、これはドリップコーヒーにミルクを加えたものです。

一概には言えないのですが、カフェ・ラテは比較的にコクがあって苦味もありますが、カフェ・オレはマイルドで薄味であることが多いです。余談ですが、ラテとはイタリア語で牛乳を意味します。そのためにカフェに行って「ラテをください」と注文をするとただの牛乳が出てくるそうです(笑)

このようにカフェ・フローリアンは現在のカフェの基礎を作ったコーヒー業界では伝説的なカフェなのです。今でこそカフェ・フローリアンは歴史的な意義の多い“古い歴史のあるカフェ”とみなされていますが、当時は誰もやっていないカフェで誰もしたないカフェ・ラテを提供する革新的で斬新なカフェだったのです。

参照記事
エスプレッソvsルンゴvsアメリカーノvsロングブラックの違い

カフェ・フローリアンを訪れた有名人

当時は存在しなかった“カフェ”をこの世に作り、人々が交流する子とができる場所を作ったカフェ・フローリアンは大きなブームとなり、多くの有名人がこのカフェを訪れました。

代表的な有名人が作曲家のワーグナーです。彼はカフェ・フローリアンを気に入って毎朝ここに朝食を食べに来ていたと言われています。その他にも、クリスマス・キャロルを書いたディケンス、「赤と黒」の小説を書いたスタンダール、画家のモネとモナ、哲学者のニーチェ、「ハーメルンの笛吹き男」のゲーテなど名前を挙げればきりがありません。

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その中でも個人的に最も目を惹いたのが「カサノヴァ」です。彼は芸術家なのですが、1,000人を超える女性と関係を持ったことで知られています。今でもチャラ男のことを“彼はカサノヴァだ”と表現することがあるそうです(笑)

カサノヴァはカフェ・フローリアンの初期の頃からの常連客であり、コーヒーにアルコールを入れて楽しみながら、女性との出会いを求めてカフェ・フローリアンに来ていたそうです。実際に金持ちを目当てに多くの娼婦もこのカフェに来ていたという噂もあります。

真面目な人からチャラ男や娼婦まで、ありとあらゆるタイプの人間がカフェ・フローリアンに訪れて交流することでお互いに刺激を与え合い、文化的な発展に大きく寄与しました。

参照記事
ホンジュラス産コーヒー豆の特徴-チャラ男が生まれ育った国

現在のカフェ・フローリアン

現在のカフェ・フローリアンは1800年代から内装や装飾がほとんど変わっていません。ほとんどが1800年代に活躍した一流の職人によって作られたものがそのまま使われています。

いかにもヨーロッパ風といったキラキラとした金色の壁には美術館であるかのようにたくさんの絵画が飾られています。カフェ・フローリアンでコーヒーを飲むとまるで美術館の中でコーヒーを飲んでいるかのような気分になれると言われています。現在でも現代アートの展示会がカフェの一部を使って行われていることがあります。

世界最古のカフェでコーヒーを飲もうと多くの外国人観光客が現在でも訪れており、日本人の観光客もカフェでよく見かけます。当然ラテをはじめとしたエスプレッソ系のドリンクが有名なのですが、パスタ、サンドイッチ、サラダなどの食べ物も豊富です。

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カフェ・フローリアンの名物として生演奏もあります。サン・マルコ広場内でバイオリンやアコーディオンなどの生演奏を行うことがあり、追加料金がチャージされるのですが、より優雅な気分で一息つくことができます。

参照記事
バールマンとバリスタの違い-イタリアのバールで働くプロ達

コーヒー業界を文字通り大きく変えた歴史的にも有名なカフェ・フローリアンで過去の有名人がいた同じ空間で、同じラテを飲んでみたいものです。もしかしたら“カサノヴァ”のように良い出会いがあるかもしれませんね。





 
 

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