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コーヒー豆をハッキングする

ドイツのコーヒー文化-ペーパードリップもこの国で開発された

ドイツ人が好きな飲み物と聞いて真っ先に思い浮かぶのはビールだと思います。日本でもオクトーバーフェスなどが近年ではよく見られるようになり、仕事帰りのサラリーマンなどがガブガブとビールを飲んでいます。

しかし、ドイツ人はビールだけでなくコーヒーも大好きなことで知られています。ドイツでは貨幣が流出するくらいコーヒー豆を消費していたのでコーヒー禁止令が政府によって出されたことすらあります。

現在日本で最もポピュラーなコーヒー抽出方法であるペーパードリップもドイツで発明されました。今回はそんなドイツのコーヒー文化や歴史などについて書いていこうと思います。

参照記事
イギリスコーヒーの歴史を変えたコーヒーハウスについて

ドイツのコーヒー文化

ドイツ人はあまりコーヒーを飲む印象がありませんが、実際には世界的に見てもかなりのコーヒー好きの国であり、世界でNo.3のコーヒー消費大国です。具体的には1人当たりのコーヒー量は年間で7kgほどであり、他のヨーロッパ諸国と比べてもかなり多いです。

ドイツのコーヒー文化は会話の中にも溶け込んでおり、ドイツでは“おやつ”のことを“Kaffeetrinken(コーヒーを飲む)”と言います。ドイツではお菓子を食べる時に一緒にコーヒーを飲む習慣があるために、コーヒーを飲む=おやつになるのです。

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他にも“世間話をする”ことを“Kaffeeklatsch(コーヒー話)”と言います。これも世間話をする際には一緒にコーヒーを飲む習慣があることから、コーヒー話=世間話に成っているのです。このようにコーヒーは日常会話にも比喩的に出てくるくらい日々の生活に溶け込んでいます。

ちなみにドイツ人が好むコーヒーの種類は日本人の好みに似ています。最近になってエスプレッソ系のラテやカプチーノなどを飲む人が増えていますが、基本的にはドリップコーヒーが最も飲まれています。

ドリップコーヒーの種類もアメリカンコーヒーのような薄いものではなく、日本人と同じ普通にフィルターで抽出したコーヒーがポピュラーです。

コーヒー豆の生産国は世界各地で栽培されたコーヒー豆が消費されますが、歴史的な経緯もあり、ケニアやタンザニアといったアフリカ産のコーヒー豆が人気である傾向があります。

参照記事
ロングブラックなどオーストラリアは独自のコーヒー文化を発達

ドイツにおけるコーヒーの歴史

コーヒーはもともと17世紀にオスマントルコが侵略してきた際にヨーロッパにもたらされました。その後、数百年かけてヨーロッパの植民地支配拡大に合わせてコーヒー豆の栽培は世界中に広がっていきました。

ドイツにコーヒーがもたらされたのは1670年頃であり、イギリス商人によって持ち込まれました。イギリス商人がハンブルクにコーヒーハウスを開業したのがきっかけであり、1712年にはベルリンにもカフェが開かれました。

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18世紀の後半にはコーヒーは一般家庭にも広まりました。この時に今のドイツのコーヒー文化の基盤が出来上がりました。しかし、当時はヨーロッパの政治的情勢も安定しておらず、多くの戦争が起きていました。

コーヒーを多く消費するドイツはコーヒー豆を大量に他国から輸入する必要があり、その結果として通過が海外に流出してしまっていました。この状況に困惑した当時の王様であるフレデリック大王は「コーヒー禁止令」を発令しました。

コーヒーの消費を抑えるために、コーヒーには重税をかけ、国産ビールの消費を促進しました。医者にはコーヒーの有害性を訴えるように命令し、女性がコーヒーを飲むと体調が悪くなるなどあの手この手でコーヒーの消費を抑えました。

参照記事
イタリアのコーヒー文化-スタバなどシアトル系とは違った文化

コーヒー豆の焙煎も禁止されていたのですが、貴族や官僚などだけ高額の税金を払うことで焙煎する権利を買うことができました。税金を払わずに焙煎を行ったお店は次々に摘発を受けて閉店してしまいました。

しかし、このようにコーヒーに対する風当たりが強くなった中でも、人々のコーヒーを飲みたいという欲求を抑えることはできませんでした。そのためにコーヒー豆を使わずにコーヒーの味を再現する代用コーヒーが登場しました。

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この代用コーヒーはたんぽぽや植物の根などを焙煎してお湯で抽出することでコーヒーに似た飲み物を作るというものですが、コーヒー豆が使用できない間はこの代用コーヒーがドイツでは広く飲まれました。

20年近くこのコーヒー禁止令は続いたのですが、代用コーヒーなどで国民は乗り切り、ドイツにおけるコーヒー文化は廃れることなく存続し続けました。

このようにドイツ人のコーヒー好きは相当なものであり、ドイツを代表する作曲家で大のコーヒー愛好家としても知られている「バッハ」もコーヒーを題材にした楽曲をいくつか残しています。

ペーパードリップを発明したのはドイツの「メリタ」

ドイツとコーヒーの関係は非常に深いですが、現在日本でも広く使われているペーパードリップを発明したのはドイツ企業のメリタ(Melitta)でした。このメリタという企業は1908年にメリタ・ベンツという主婦によって創業した会社です。

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メリタ・ベンツは夫に美味しい1杯のコーヒーを飲ませたいという愛情があり、美味しいコーヒーを抽出するための方法を試行錯誤する中で、ペーパードリップというろ紙でコーヒーを抽出する方法を見つけたのです。

このようにドイツでは多くの人によって昔からコーヒーが飲まれており、代用コーヒーやペーパードリップなど数多くの発明がされてきています。これからもドイツではおそらく多くの発明がされていくと思います。

参照記事
カフェオレボウルとは?おしゃれフランス人流コーヒーの飲み方

 
 

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