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コーヒー豆をハッキングする

コーヒーをソーサー(受け皿)に移し冷まして飲む時代があったwww

カフェに行ってコーヒーを頼むとコーヒーカップの下にお皿のようなものをセットで出してくるパターンがあるかと思います。そのお皿のことを「ソーサー」と呼びます。スタバはマグカップなのでソーサーは無いですが、ドトールはコーヒーカップとソーサーがセットで出てきます。

僕はO型でかなりの面倒くさがりなので、あのソーサーが個人的にあまり好きじゃなくて、そもそも存在理由がよく分からないなあといつも思っていました。しかし、このソーサーには実はコーヒーの歴史的な背景(少し大げさw)があったのです。今回はそんなコーヒーカップのソーサーについて書いていきます。

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ソーサーはコーヒーを冷ますために存在した

あまり存在意義がよく分からないコーヒーカップのソーサーですが、かつて18世紀のイギリスやフランスでは、飲むにはまだ熱いコーヒーや紅茶を冷ますために、ソーサーにいったんコーヒーをこぼして冷ましてから飲むという習慣がありました。

中世のヨーロッパはマナーを重んじるのではないかと思いますが、時代と場所が違えばマナーも変わるからなのか、コーヒーをソーサーにいったん移してからコーヒーを飲むこの方法は、特にマナー違反というわけではなく、一般的に普及していた飲み方でした。

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もともと西洋人は猫舌で熱い飲み物をすぐに飲めない人が多いという理由もあるのかもしれません。また、ソーサーも今のように平べったいお皿のようなものではなくて、大きくて底が深いスープカップのようなものでした。

そのソーサーにコーヒーを一気に全部入れるのではなくて、自分が飲む分だけ少しずつ入れて飲む方法が好まれていました。今ではありえない感じがしますが、当時はそれが普通でした。

参照記事
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このソーサーにコーヒーを注いでから飲む習慣はなんと200年近く続いたと言われています。しかし、やがてコーヒーをソーサーにこぼす習慣は無くなり、今のようにコーヒーカップから直接コーヒーが飲まれるようになりました。

直接コーヒーカップから飲まれるようにはなったもののソーサーは使われ続けて、 存在意義がイマイチよく分からないけど、昔の名残でソーサーは今でも使われています。

ソーサーにまつわる逸話

そんなコーヒーを冷ますために使われたソーサーですが、ソーサーにまつわる逸話がいくつか存在しているのでご紹介していこうと思います。

(1)ジョージ・ワシントンとソーサー

アメリカの1ドル札の表紙にもなっていて、アメリカを作った男とも言われているのがジョージ・ワシントンですが、彼はソーサーを使った比喩表現をよく使っていました。アメリカの議会がヒートアップして、話がまとまらなくなってきた時によく
 
“ソーサーで飲み物をしっかりと冷ませ!(cooling-off beverages in a saucer)”
 
と叫んでいたと言われています。ソーサーでコーヒーを冷ますことと、議論が白熱して感情的になっている人を抑えることを比べたわけですね。

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(2)ジョージ・オーウェルとソーサー

イギリスの偉大な作家の一人にジョージ・オーウェルという人物がいます。彼はコーヒー好きでも知られており、コーヒーを飲む時にはいったんコーヒーをソーサーに注いで、ズルズルと大きな音を立ててコーヒーを飲んでいたそうです。

あまりにもコーヒーをすする音がうるさくて、いくらなんでもマナーがなさすぎると一部の人からは無礼と非難されていたという噂もあります。

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(3)スウェーデンとソーサー

もはや国としての伝統なのですが、スウェーデンでも昔はソーサーを使ってコーヒーを飲むことが一般的でした。さらに拍車をかけるのですが、スウェーデンではソーサーを使ってコーヒーを飲むだけではありませんでした。

ブラックコーヒーが飲めない人は砂糖を入れると思うのですが、スウェーデンでは砂糖を歯の間に挟んで、そこにソーサーのコーヒーを注いで砂糖を歯の間で溶かすようにして飲むそうです。本当か分かりませんが、今でも地方のお年寄りの中にはこの方法で飲む人がいるそうです。

(4)絵画として残るソーサーでコーヒーを飲む人たち

中世のヨーロッパと言ったらなんとなく絵画を想像する人も多いのではないでしょうか。私もそうなのですが、その絵画の中でもソーサーでコーヒーを飲む人たちの姿が描かれています。

もっとも有名なのはおそらく、ルイ・マラン・ボネの「コーヒーを飲む女」という絵画です。このほかにもいくつか作者の絵画の中でソーサーでコーヒーを飲む姿が描かれており、本当に当時の貴婦人達もソーサーを使っていたことが分かります。

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一般的にソーサーがコーヒーカップと一緒についてくる理由

次に、現在のソーサーはどういう理由でついてくるのか考えてみたいと思います。一般的に、コーヒーや紅茶などをカフェで注文すると、コーヒーカップとソーサーがセットで提供されます。

現在のカフェがコーヒーカップと一緒にソーサーを提供する理由は、3つあると言われています。それぞれの理由について説明していこうと思います。

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1つ目の理由は、コーヒーがこぼれた際の受け皿として使うためです。誰もが一度は経験があると思うのですが、カフェでコーヒーがたっぷり入ったカップを持って移動している最中に、コーヒーを少しこぼしてしまうことがあると思います。

特に席が2階にあって階段を使わなければならない時などは、こぼれる可能性が高いです。この時にソーサーが付いていれば、コーヒーをこぼしてもソーサーが受け止めてくれるので、後で床を掃除したりする必要がありません。

参照記事
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2つ目の理由は、コーヒーミルクやスプーンを置くためのスペースとして使うためです。人によってはコーヒーをブラックで飲まずにコーヒーミルクや砂糖を入れる人も多いかと思います。

その時に別の手でコーヒーミルクや砂糖を持つと持ちにくいので、ソーサーの空いているスペースにそれらを置いて、持ち運びをやすくしています。

3つ目の理由は、上品な雰囲気を出すためです。なんとなくコーヒーカップがソーサーに乗っていれば高貴な感じがします。高貴な雰囲気が出れば、心理的にコーヒーが美味しく感じることもあるので、この雰囲気作りにもソーサーは役立っていると言えます。
 
 

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